オーバーウォッチの国内トップのプレイヤーta1yo選手。高校生プロプレイヤーとしても活躍する彼にインタビューを試みた。選手としての経歴や目標、報酬面など。

【Overwatch】ta1yo選手インタビュー「目指すはオーバーウォッチリーグに出場」

【Overwatch】ta1yo選手インタビュー「目指すはオーバーウォッチリーグに出場」

日本国内のOverwatchの競技シーンにおいて数々の実績を残し、Blizzard Entertainment主催のオーバーウォッチワールドカップに二年連続で日本代表として出場しているta1yo選手。Overwatchの競技シーンにおける考え方や現在から今後の動向についてインタビューをさせて頂きました!

──────ta1yo選手のプロフィール──────


【年齢】

・18歳(高校3年生)


【過去に所属していたチーム】

・Unsold Stuff Gaming Iridata
・CYCLOPS athlete gaming

※現在は無所属


【主な実績】

・オーバーウォッチワールドカップ2017,2018 日本代表として出場

・コンテンダーS2準優勝

・国内大会多数優勝


【ゲーム以外の趣味や好きなこと】

・古着巡り

・散歩


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──まず最初に、ta1yo選手はOverwatchシーンにおいて素晴らしい成績を残されていますが、もともとプレイしてたゲームなど、強さのルーツとなっているのはなんでしょうか?


ta1yo:中学二年から1年間TF2をやっていて、その後に一年以上CSGOをやっていました。

そして高校入学と同じ時期にOverwatchを始めました。

──中学生の時からシューティングゲームに慣れ親しんできたんですね。最近まではCYCLOPS athlete gamingで活動されていましたが、現在プロチームに所属していません。こちらはどのような考えがあるのでしょうか?


ta1yo:新しい環境に自分をおきたいという自分の意志が強く、チームを脱退することを選びました。その後、海外のチームに入って大会に参加させてもらう予定だったのですが、口約束だけだったので、大会前日にキャンセルがされてしまったことも影響し、いま現在も無所属で活動を続けています。


──そんな経緯があったんですね…。
新しい環境として海外のチームで自分を高めるという考えがあったと思うのですが、もし日本国内のチームに勧誘されたらどうしますか?


ta1yo:日本が嫌で海外チームに行こうと思ったわけではないので、今後も日本チームでやる事があると思います。


──また国内で活躍するta1yo選手を拝見できる可能性があるということですね。

幾度と大会出場経験のあるta1yo選手ですが、大会に出るときは緊張しますか?


ta1yo:初めてのオフライン大会や海外大会はめちゃくちゃ緊張しましたけど、2018年に入って緊張を抑えられるようになりました。


──ta1yo選手のプレイの特徴としては色んなヒーローを使用しますよね。得意不得意はあるのでしょうか?


ta1yo:サポート以外なら大会で使った事があり、ある程度の自信はあります。コンテンダーS2決勝戦ではウィンストンを使ってみて凄く楽しめました。やっぱり一番しっくり来るのがdpsヒーローですね。

──色々なキャラを扱うとなると、その分練習時間もすごい量になりそうですね。

ta1yo:そうですね。多い日には6-8時間ぐらいをほとんど休憩なしでやり続けることもあります。

──ほとんど仕事と変わらない時間…プロだから仕事になるんでしょうか(笑)

ta1yo:プロだからやるというよりかは、上手くなりたい、勝ちたいという気持ちが強いからですかね。自分を高めたいと思い続けて、たくさん練習をしていたら結果的にプロになっていただけですね。

──確かに今のプロゲーマーはta1yo選手と同じような人が多そうですね。まだ高校生ということでプロチームに所属する際には親御さんとご相談されたかと思いますが、どのような反応だったのでしょうか?


ta1yo:ゲームをやっていても留年するほどのひどい成績を取っていたわけではないので、所属する事に対して反対はありませんでした。ただ大学に入学する事は絶対と、いつも言われてます。


──息子の将来を考えつつ、好きなことをやらせてくれる良い親御さんですね。晴れて学生でありプロゲーマーでもある形になったかと思うのですが報酬面はどうだったのでしょう?


ta1yo:んー、そうですねえ(笑)100万円以上は稼いだと思いますけど活動した期間を考えるとアルバイトした方が稼げるかも。


──人気があるゲームの国内TOPレベルの選手でそれくらいの収入となると、プロゲーマーがゲーム一筋で生活していくにはまだまだ日本では厳しそうですね。
将来的にはプロゲーマーやストリーマー、またはコーチ等のeスポーツに関する職業に就きたいといった希望はありますか?


ta1yo:いま現在、専業で生きていくには大変なことが多いと思います。だからこそ、発展途上の日本のeスポーツを支えていく事に意味があると思います。僕自身、選手としての役割を果たした後も、eスポーツ業界に携わり貢献できる人材となれるように頑張っていきたいです。


──ta1yo選手にとって、そういったプロゲーマーとしての原動力はなんでしょう?


ta1yo:未開発状態の日本のeスポーツではあるので給与や待遇はアメリカなどのeスポーツ先進国には及ばないけど、今携わる事によって、いわゆる先駆者となり、日本のeスポーツ業界の「顔」になれる可能性があると言うメリットがあると感じています。


──なるほど。ゲームのために、ゲーム以外のことでやっていることはありますか?


ta1yo:生活リズムはとても大切だと考えています。生活リズムを崩してしまうとパフォーマンスに影響することがありますし。食事も栄養を考えて食べていますね。


──ちなみにプロゲーマーだからこそ、大変だった、辛かったという経験はありますか?

ta1yo:学業との両立は正直辛かったです。ゲーム内のことで言うなら、メンバーのメンタル管理ですかね。僕がしていたわけではないけど、ベストじゃない状態で試合に挑むことが多々ありました。


──そういった上手くいかない時や、精神的に不安定な時に、モチベーションを維持するためにやっていたことやコツを教えてください。


ta1yo:正直、いま僕が直面してる一番大きな問題ですね…(笑)未だに解決策ができていないんですけど、効果的なのはゲームから離れることです。一週間、二週間、必要な分だけ時間を取り、ゲームから離れることが一番いいと思います。リフレッシュできるしストレスもなくなる。



──今後、選手としての目標はありますか?

ta1yo:オーバーウォッチリーグに出場することです。そのためにはやっぱりコンテンダーで優勝して自分の強さをアピールしていきたいです。

──最後に、日本のeスポーツに今後どのように発展してほしいですか?

ta1yo:ゲームを上手くなることに専念できるような環境ができてくることが理想的かな。Overwatchだけで言うなら太平洋地域最強のチームを作り上げ、強豪である韓国のチームとも戦えるようにして、日本のOverwatchの魅力をみんなに知ってもらいたいです。そうなれば、もしかしたら日本からオーバーウォッチリーグのチームもできるかもしれないし、他のゲームが盛り上がるためのきっかけになるかもしれない。


──日本にオーバーウォッチリーグのチームがある未来。すごく見てみたいですね。
ありがとうございました。


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今回ta1yo選手にインタビューをしてみて、とても高校生とは思えない意識と向上心を持っていて驚きました。
今後の動向として、国内チームか海外チームに行くかはまだ未定との事ですが、今後もta1yo選手の活躍に期待したいですね。

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